父は、福岡県八女市にて

祖父の代から続く創業70余年のお茶農家を
営んでいます。

炎天下や大雨のなかでも茶園にでかけ
愛する我が子を見つめるように
茶葉と向き合う父。

そんな父が手塩にかけて育てたお茶を囲み
過ごした、一家団欒の時間。

それは幼い兄弟にとって
誇らしくもかけがえのない時間でした。

しかし、私たち兄弟が大人になるにつれ

「お茶を嗜む」という文化は
次第に薄れつつあることを痛感します。

茶葉から滲む
ほのかで芳醇な香り・甘味・旨味。

品種や産地によって
まるで生き物のように異なる表情を見せる
味わいや香り。

そして、食とのペアリングで
さらにひろがる世界。

こんなにも表情豊かな、お茶という文化。

幼いときから家族団欒を紡いでくれた
このお茶という文化を
新しいカタチで紡いでいきたい。 

薄れゆく文化を前に
そんな想いが芽生えました。

それから
「魅力的なお茶の世界をどう表現するか」
を考える日々。

そうしてたどり着いた答え。それが
「お茶と洋菓子が織りなすティータイム」
でした。

和と洋が溶け合うことで生まれる新たな世界。
お茶と洋菓子が紡ぐひとときは、
きっと多くの人のこころを潤してくれるはず。

しかし、そう簡単に満足のいくものは
完成しません。

さまざまな和の素材を試し
何度も試作を重ねました。

茶葉がより香るような煮出し方や
香り・甘み・酸味の黄金比を追求。

そんな試行錯誤の末、生まれたのが
和の素材で紡ぎだすマカロン
「Tea Macaron」

和の香りをまとったマカロンは
外はさくっ、中はふわっとしっとり。
お茶と共に嗜むと、繊細な素材の香りが
さらに引き立ちます。

祖父から父へと紡がれ
一家の団欒を紡いできたお茶。

これからは私たちが
お茶を未来へ紡ぎ、人と人を紡いでいく。

そんな想いを「和、紡ぐ。」に込めて。

yahime saryo ~八媛茶寮~